先日、
「肝炎ウイルス検査をして陽性だったけど、放置してもいいものなの?
体の調子は何ともないんだよ。」
という話をしてる方がいました。
いや、、どんな検査だったのか、詳しい事わかりませんが、
基本的に放置はだめでしょう…?
ということで、今回は肝炎ウイルス検査について少しお勉強しました。
肝炎ウイルスとは
肝炎ウイルスは現在5種類。A型、B型、C型、D型、E型。
肝臓で活動して肝臓にダメージを与えるウイルス。
何も自覚もないまま問題になりやすいのは、B型とC型
肝硬変や肝臓がんの 約9割 は、
B型肝炎ウイルス や C型肝炎ウイルス の感染によるものと言われています。
感染して、慢性肝炎から肝硬変となり、肝がんになることがあります。
B型肝炎ウイルス や C型肝炎ウイルス は、感染していても症状が現れにくく、
進行するまで感染に気づかないこともあります。
つまり、症状がはっきり現れないことがあるので、
検査をしなければ、感染しているかどうかが分からないということ。。
ということで、B型とC型は多くの方が検査を受けることができるよう配慮されている
B型肝炎ウイルス検査、C型肝炎ウイルス検査は、
無料で受けることができることがあります。
県や、市、保健所などで案内があるそうです。
検査を受けてみようと思う方は、問い合わせてみるとよいかもしれません。
健診などで受けることができる 肝炎の検査はどんなもの?
血液検査です。
どのような項目が設定されているかによりますが、、
B型肝炎ウイルスの検査
健診などでは一般的に、HBs抗原 の検査を行います。
B型肝炎ウイルスの外側のタンパク質をみる検査です。
HBs抗原 が陽性だと、B型肝炎ウイルスが体内にいる状態、つまり、感染していることを示します。
ただ、それが、どんな状態なのか、つまりしばらく様子をみていいのか、治療をすぐ開始した方がいいのかまではこの検査だけでは分かりません。
ちなみに HBs抗体 の検査を行うこともあります。
HBs抗体は、HBs抗原に対する抗体。
これが陽性の場合は、過去に感染したけれどウイルスは排除されている、もしくは、ワクチン接種後、免疫がある状態です。
C型肝炎ウイルスの検査
健診などでは一般的に HCV抗体 の検査を行います。
HCV抗体 が陽性の場合は、現在C型肝炎ウイルスに感染している可能性があります。
HBs抗原 や HCV抗体 が陽性の場合は、
自覚症状がなくても、ウイルスが活動していて、
肝臓がダメージを受けている可能性があるので、
(上の検査だけでは詳細が分からない)
精密検査を受けた方がいいということになります。
注意事項
肝炎ウイルスに感染後、2-3ヶ月の間は、
感染していても、検査の結果が陰性になる場合があります。
最後に
ということで、、
冒頭の「肝炎ウイルス検査をして陽性だったけど、放置してもいいものなの?」という
問いへの答えは、
「肝炎ウイルスが活動しているかもしれないから、
肝炎に詳しい先生に診てもらった方がいい」
となりますね。
※ 肝炎に詳しい先生とは…消化器内科、特に肝臓が専門の先生がいる病院で診てもらうのがいいかと思います。
参考:国立感染症研究所 ホームページ: ウイルス性肝炎
肝炎.ネット ホームページ: 【肝炎.net】肝炎患者さんのための情報サイト