カリウムで血圧を下げる?! 代替食塩買ってきた

 

 

WHOのガイドライン

WHOのガイドラインで、カリウムを含む代替食塩を使用することをおすすめされるようになったと知りました。

 

数年前に、ナトリウムと一緒にカリウムを摂ったら、血圧が下がって、脳卒中とか心臓や血管に関係する病気の発生が抑えられた、という研究の報告があったと聞いて、カリウムってすごいなあと思った記憶があるのですが、ついに正式に推奨されたのですね。

 

ということで、カリウムと血圧の関係について少しお勉強することに。

以下にまとめますが、私の理解が間違っていたらごめんなさい (੭ ᐕ)੭

 

こちらがWHOのガイドライン。

lower-sodium salt substitute (LSSS) は、低ナトリウム食塩代替物のことで、ナトリウムの一部をカリウムなど他のものに置き換えたもののことです。

 

https://iris.who.int/bitstream/handle/10665/380227/9789240105591-eng.pdf?sequence=1

https://iris.who.int/bitstream/handle/10665/380227/9789240105591-eng.pdf?sequence=1

 

中身はまあまあ分厚いのですが、ざっと見た感じ、該当しそうなところはここでしょうか。

f:id:mikanusagi:20250602004801j:image

 

文明の力に頼って自動翻訳〜((̵̵́ ̆͒͟˚̩̭ ̆͒)̵̵̀)੭

 

 

便利な時代すぎて涙が出そう🥲

簡単にまとめると、

塩分の摂取量は1日5g。
普通の食卓塩を使うなら、カリウムを含む低ナトリウムの塩を使うのがおすすめだよ。

でも、腎臓が悪い人やカリウムの排泄に問題がある人は (カリウム過多になる恐れがあるから←命に関わることもあって危ない) 対象ではないよ。

っていう話のようです。

 

メカニズム

まとめてみたけど、間違っていたらごめんなさい
成書を見てくださいね

 

ナトリウム (塩分) が血管内に多くあると、血圧が上がる一因となります。

イメージはこんな感じ。ナトリウムが多いと、浸透圧を保つために血管内の水分が増えて、血管の壁を押す力が強くなって、血圧が上がる。

塩分(ナトリウム)を過剰摂取すると血液の浸透圧を一定に保つために血液中の水分が増えるため、結果的に、体内を循環する血液量を増やします。このため、末梢血管の壁にかかる抵抗が高くなり、血圧を上げてしまうと考えられています。

血圧のおはなし「高血圧の人はなぜ減塩するのか?」 | 株式会社エー・アンド・デイ

 

ということは、血管の中のナトリウムが少なくなるようにすれば、血圧はさがりやすくなる。

 

カリウムには、ナトリウムが体の中に溜まらないように、尿として外に出してしまう働きがあります。つまり、カリウムの摂取量が増えると、血圧がさがりやすくなる、ということになります。

 

カリウムがナトリウムを外に出すメカニズム

カリウムがナトリウムを外に出す働きには、チアジド感受性塩化ナトリウム(NaCl) 共輸送体 (NCC: Sodium-Chloride Cotransporter) が関与していると言われています。

 

NCCは、ナトリウム(Na⁺)と塩化物(Cl⁻)を一緒に輸送する膜タンパク質です。NCCは主に腎臓の遠位尿細管に存在します。 

 

NCCが活性化すると、尿として体の外に出て行こうとするナトリウムを再吸収します。

 

参考: N Engl J Med 2021; 385: 1981-1993

カリウムにはこのNCCのスイッチをオフにする作用があります。

 

つまり…

①カリウムが少ない: NCCが活性化 → Na⁺とCl⁻が再吸収される

 結果として、尿へのナトリウムの排出が減り、ナトリウムが増えるので血圧が上がりやすくなる。

②カリウムが多い: NCCが抑制される → Na⁺とCl⁻の再吸収が減る

 結果として、尿へのナトリウムの排出が増え、血圧が下がりやすくなる。

 

このNCCは、体内がカリウム不足の時に、カリウムとナトリウムを体内で保持するためのものなので、ナトリウムというより、カリウムの濃度に応じて血圧をコントロールしている感じらしい。

ナトリウムが多くても、カリウムが少なかったらこのNCCのスイッチがオンになるので、高ナトリウム低カリウムの状態だと、より一層ナトリウムの貯留が起こり、高血圧につながることになります。

 

通常,食塩摂取過多の場合はNCC の活性化は抑制され,尿からのNa 排泄が亢進するが,K によるNCC の制御はNa よりも優先されるため,高食塩低K 食ではNCC は活性化しNa を再吸収し高血圧が起こる.

カリウムによる尿中塩分排泄機構の制御

 

もちろん、いろいろな要因が血圧を調整しているわけだけど、ナトリウム、カリウムもその一端を担っているのですねぇ🧂

 

代替食塩のすすめ

そこで出てくるのが前述のカリウム摂取に制限がない人に対する、普通の食卓塩を使うなら、カリウム含む低ナトリウムの塩を使う方がいいよという話。

カリウムが取り込まれるため、NCCのスイッチがオフになって、結果ナトリウムが排泄されて血圧が下がりやすくなるということですね。

 

そんな代替食塩、スーパーに売っています。多分多くのお店に置いてあります (私調べ)。

スーパーで買える代替食塩

味の素の「やさしお」という商品が、まさに代替食塩だということで、さっそく購入してきました。

専用の容器も欲しいなと思い、ダイソーで容器も購入🧂

50%のナトリウムをカリウムに置き換えてあるらしい。

サラサラの精製された塩ですね。

一般的な食卓塩と比べると、ちょっとマイルドな気もしますが、あまり変わらない印象です。

私はよく粗塩を使うのですが、それとは味や食感が異なります。料理によって使い分けたらいいかなと思いました。

ちなみにダイソーで買った容器はコレ。

箱タイプにするか迷ったのですが、今回はこちらを選んでみました。

結構使いやすくて気に入っています。

 

ということで、代替食塩のすすめのお話でした。

興味ある方はぜひ。

 

その他参考になりそうなサイト

カリウムの働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット

ナトカリ手帳

 ↑リンク先は厚生労働省発行の冊子のPDFです。

    減塩やカリウム摂取のことがわかりやすくまとめてあります。